本稿では、地域統計の理活用促進の観点から、次の2点を行った。1) 関西地域を対象としてマクロデータ(GDP、消費、設備投資、住宅投資、公共投資、政府支出)を四半期分割し、2)作成された四半期データについて、モー メントなどの統計的性質を全国の四半期データと比較するとともに、先行研究で示された新興国や先進国の結果と比較した。本稿の分析の結果、以下のことが確認された。まず、本稿で作成された関西の四半期マクロデータから計算された統計量、すなわち標準偏差や相関係数、系列相関は概ね全国と同様の値を示しており、またこれらは先進国グループの値とほぼ同程度であった。次に、関西では消費や設備投資の変動が、対GDPで全国より小さいことが確認された。