経済について学ぶ

ー希少性と選択の科学ー

2023.4.6

岡野光洋

  • 経済とは、経済学とは
  • 機会費用という考え方
  • 機会費用と人生の時間

人はなぜ学ぶのか?

学問の意義は、人類の知的認識領域の拡大である。それは、個人の知的好奇心を満たすということを超えて、人類共有の知的財産の拡大を意味している。

文部科学省

建学の精神

本学は、教育と学術の研究を通じ、広く一般社会に貢献し、且つ人類の福祉と平和に寄与する視野の広い実践的な人材の育成を目的とする。

学問には2つの効用がある。

  • 第1は、生活上の便宜と利得の増大である。

  • 第2は、自分を作り上げていくこと、確立していくこと

文部科学省

science1

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諸概念の迷宮読書猿Classic

経済とは,衣食住など物財の生産・流通・消費にかかわる人間関係の全体である。

株式会社平凡社世界大百科事典

  1. 人間の生活に必要な財貨・サービスを生産・分配・消費する活動。
  2. 金銭のやりくり。「わが家の経済は火の車だ」
  3. 費用や手間のかからないこと。倹約。「弁当を持っていくほうが経済だ」
  4. 《「経国済民」「経世済民」の略》国を治め民を救済すること。政治。

デジタル大辞泉

  • 資源には限りがある 希少性
  • 何かを得れば何かを失う トレードオフ
  • 社会は 何を 生み出すべきか?
  • それを どうやって 生み出すのか?
  • それを 誰が 消費するのか?

経済学

社会科学の一部門で,経済に関する学問。経済学が対象とする経済とは,私的所有と私企業制度を基礎として高度に発達した現代の市場機構を中心とする経済組織をいう。

ブリタニカ国際大百科事典

経済学ではこう考える

  • 人々の行動を単純なモデルで記述する
  • 人々は自己の利益を追求する
  • 人々はコスパを重視して選択する

circular

限りある資源をいかに有効に使うか?

機会費用という考え方

  • ある選択をすれば、他の全ての取りうる選択肢を選ばなかったことと同じ
  • 他の選択肢をとれば得られたであろう収益や満足を諦めている
  • その選択はコスパがいいか?

機会費用は人ぞれぞれ

紙を封筒に切手貼り
160160
120枚40枚

※100分あたりの仕事量

紙を封筒に切手貼り
50分で80枚50分で80枚80セット
25分で30枚75分で30枚30セット

弟は、切手・ラベルを 1 枚貼る時間で、

紙を 3 枚折って封筒にいれることができる。

弟が切手・ラベルを1枚貼る 機会費用

紙を折って封筒に入れる作業の 3 回分に相当

逆に、弟が1枚の紙を折って封筒に入れる機会費用は

切手・ラベルを貼る作業の ___ 回分に相当

弟は紙を一枚折ることの機会費用が兄よりも安いので、紙を折ることが相対的に得意(比較優位)

それぞれが得意なことに特化しよう

交渉

弟は、切手・ラベルを 1 枚貼る時間で、 紙を 3 枚折って封筒にいれることができる。

例えば弟が紙を3枚折り、2枚を兄に渡す代わりに切手・ラベルを1枚貼ってもらえば 双方にとって得

兄と弟が完全協力体制を敷いたら、

生産性はどうなるだろうか(考えてみよう)

機会費用の考え方を人生に応用してみる

  • 1日24時間は平等だが、コスパは変えられる
  • 時間を捻出するためにお金や時間をかけよう
  • 浮いた時間でさらなる効率化を図ろう

トレードオフ

  • 好きなことに時間・お金を使う?
  • 使える時間を増やすために時間・お金を使う?
  • 🤖 家事ロボット
  • 💻 自動化・仕組み化
  • 📆 スケジューリング

やらなくていいことはやらない

という選択

  • 服えらびに時間をかけない
  • テレビを見ない
  • 年賀状を書かない
  • 青年期には、お金がない
  • 壮年期には、時間がない
  • 老年期には、体力がない

勉強しよう

  • 知れば知るほど分からないことが増える
  • 人生が彩り豊かに。
  • 知識武装はあなたを助ける

成長の過程を楽しもう

  • 勉強を楽しむ
  • 筋トレを楽しむ
  • (自己)投資を楽しむ

参考文献

  1. あなたは今まで、長い行列に並んだり、1円でも安くすませるために時間と手間をかけた経験がありますか。それはどのようなことですか。また同じような機会が今後訪れたとき、今のあなたならどう判断しますか。そしてその理由は。
  2. あなたは今日の講義を聞いて、どんな感想を持ちましたか。以下について、当てはまる事柄をできるだけ詳細に書いてみてください。「なるほど」「~は納得がいかない」「~は論理展開に無理があるな」「~は賛成」「~は反対」「同じような例を知っている」「例外はないか」、などなど。